黒いセーラー服　1

佐野タカシ先生


今夜はゆっくり眠れそうか？


「黒いセーラー服」第一巻


家族の団欒や学校では生きがいを見出せないヒロイン・九瀬透。
夜の街、出逢い系ＳＮＳでの援交で。
男と肌を合わせている瞬間が、透の心を満たしていきます。

今日も会社帰りのサラリーマンとカラオケボックスで援助交際。

最初は透のことを子供じゃないかと言っていた彼も。
早くしようという透の誘惑には勝てず、押し倒し始まる事情。
しかしその最中、ドリンクを持って来たカラオケ店員に。
あざ笑いながら「助けよっか？」と言われてしまうのです。


ということで。
援交でしか自分を見出せない女子高生の物語。
薬物中毒患者のように。
自分がけがれ、汚され、黒く染まることに快感を得ていたヒロイン。
そんな彼女が出会った一人の青年・宇崎とは・・・


妄想なのか現実なのか。
父親と妹が肉体関係を持っているという事情が。
幼い頃の透のトラウマとなり、やがて性へのイビツな関心へと繋がっていきます。

援助交際などやめておけという宇崎。
今まで偽善者づらして親身になってくれる男は居たかもしれませんが。
彼は違いました。
冷めた表情、スタンスを大きく取った距離感。
透が初めて接する何か、気になる男だったのです。


醜いオッサンとホテルで、若い教員とロッカー内で。
色欲にふけるヒロインの姿がとても淫靡なのは。
援交といっても現金目的ではなく、黒く染まる自分に酔っているからなのですね。