彼方のアストラ　1

篠原健太先生


くっそ嫌いなんだよ　絶望とかいう言葉


「彼方のアストラ」第一巻。


他の惑星に星間移動出来るようになった近未来。
学校行事で自然に囲まれた星へ
キャンプに行くこととなった主人公・カナタら高校生たち。

自主性を重んじての生徒９人だけのグループによる活動だったのですが。
突如現れたナゾの球体に吸い込まれた彼らは。
地球から遥か5012光年離れた宇宙空間に放り出されてしまったのでした・・・


ということで。
この近未来なんだけど、絶対に追いつけそうもないフューチャー感！
表紙見ただけで、懐かしさとワクワク感が押し寄せるスペースアドベンチャー作品です。
私も含め読者はこういうベタなＳＦに餓えているのですよ。

突然、宇宙を漂うことになった生徒たちでしたが。
なぜか一緒に漂流していた一隻の宇宙船・アストラ号に乗り込むことが出来ました。
しかし、アストラ号を持ってしても絶対にたどり着けない食料事情。
９人の生徒たちの運命はいかに・・・

単にサバイバル作品になっていないところが良いよね。

孤独と絶望の真っ暗な宇宙空間。
裏切りや暴力などジメジメ陰湿な生き残りゲームみたいになりがちですが。
やたら明るくてリーダーシップを発揮する主人公や。
喧嘩しながらも支え助け合う大切な仲間たち。

「きっと彼らなら帰れる」という希望に満ち溢れた流れが楽しい。
誰一人欠けることの無い大冒険になることを期待します。